ムダ毛処理に失敗しないために正しい脱毛知識を

第21回：カミソリで剃ると濃くなるって本当？セルフケアのウソ・ホント？

「カミソリで剃ると、どんどん毛が濃くなる」という話を耳にしたことがある方は多いのではないでしょうか？“俗説”とする類のアドバイスもあれば、「いやいや、カミソリでのセルフケアで濃くなるのは本当！」という意見もあります。いったいどちらが本当なのでしょうか？セルフケアの定番でもあるカミソリについて、考えてみましょう！

毛の断面が一時的に太く見えている！

医学的には「毛を剃ると濃くなる」のではなく、毛の断面の見かけによる問題だとされています。カミソリで根元の太い部分を剃ると、断面の面積が大きくなります。そのため、一時的に太く濃くなってみえるといわれているのです。例えば、三角形の円錐と円柱では、どちらが太く見えるでしょうか？同じ太さのものであっても、円錐よりも円柱の方が太く見えるでしょう。これと同じ現象が、カミソリで剃ることで起こるのです。

もし、本当に剃って濃くなるとすれば、薄毛に悩んでいる男性が頭髪を剃ってしまえば、フサフサした毛が生えてくるということになります。でも、実際はそうではありませんよね。むだ毛を剃ったことで、先の細い部分が太く見えているだけなのです。ただし、カミソリで剃ってしばらくは毛の断面がそのままになっているので、太く見えるかもしれません。毛サイクルが一巡して生え替わるタイミングで、また元の太さに戻ります。

間違った剃り方で毛が太くなってしまう可能性も！

カミソリで剃った直後、一時的に毛が濃くなるのではなく、だんだんとむだ毛が濃くなっているのであれば別の原因が考えられるでしょう。例えば、間違ったカミソリの使い方で、肌がダメージから身を守るために毛が濃くなってしまう可能性は否めません。そもそも、体毛とは大切な部位を外敵から守ろうとするバリア機能の1つです。そのため、肌にダメージの大きいカミソリの剃り方を続けていると、身体は「強いダメージがかかった」と判断してしまいます。

間違ったカミソリの使い方とは、いわゆる“空剃り”があげられます。シェービングクリームや泡立てた石けんなどをつけずに、そのままカミソリを当てて剃ってしまうことです。必要な皮脂まではがれ落ちてしまうため、肌に与えるダメージは相当のものです。また、毎日カミソリで剃ってしまうことや、定められた用法を守らずにワックス脱毛を行うのもよくありません。カミソリでのお手入れは2～3日に1度でよいといわれています。剃りすぎで肌にダメージを与えていないか、ご自身でチェックしてみるとよいでしょう。

正しいカミソリの使い方は？

できれば湯船で身体を温めてから、むだ毛を処理するといいでしょう。毛は水を含むと柔らかくなるので、剃りやすくなるからです。湯船で血行がよくなると、肌が伸びやすくなのでカミソリを使いやすくなる効果もあります。シェービングクリームやよく泡立てたボディーソープを使いながら、毛の流れと反対方向に剃っていきます。

ただし、長い毛がある場合は、はさみでカットしたり、同じ方向に剃る“プレシェービング”を行うようにするとよいでしょう。剃るときには肌を伸ばすようにして、なでるぐらいの軽い力で行うことが大切です。正しい剃り方をしていても、カミソリを肌に押し当てるように剃るとダメージが強くなってしまうからです。カミソリを使った後は、クリームなどで肌をしっかり保湿するようにしてください。

原則として、カミソリは肌にダメージを与えてしまうものです。早めに脱毛を開始して、セルフケアから解放される女性が急増しているのもそのためです。カミソリでの自己処理に悩んでいる人は、脱毛を検討してはいかがでしょうか？特に乾燥肌や敏感肌の人は皮膚が薄い傾向があるので、できるだけ早くご自身でのお手入れから卒業することをおすすめします。