2016.01.06
ポツポツした背中の赤ニキビや白ニキビ…。フォーマルなドレスなど、背中が大胆に開いたデザインの服を着る時に気になりますよね。この背中ニキビ、間違った自己処理やセルフケアが原因の1つになっていることはご存じでしたか?
背中ニキビは、毛穴の内部に炎症が起こることによって引き起こされます。炎症の原因になっているのは、睡眠不足や強いストレスによって過剰になった男性ホルモンです。女性であっても、ストレス等が引き金になって男性ホルモンが過剰になることがあるのです。その結果、皮脂の分泌が増え、角栓が発生してしまいます。余分な皮脂は、常在菌の1つであるマラセチア菌を異常繁殖させてしまうことがあります。
いわゆる「背中のブツブツしたニキビ」は、このマラセチア菌の増殖が原因になっていることが多いです。なぜなら、マラセチア菌は皮脂を好み、皮脂をエサにして増殖する性質があるからです。マラセチア菌が皮脂を分解する時、刺激物質を生成するので皮膚に炎症が起こってしまいます。さらに、白ニキビの内部にある皮脂をエサにマラセチア菌が増殖してしまい、赤ニキビに発展してしまうこともあります。他にも、毛穴に角質が詰まったり、老廃物が皮膚の内側に入り込んだりすることも背中ニキビの原因になります。
そもそもカミソリでむだ毛を処理するという行為は、どうしても角質表面に細かい傷を作ってしまいます。背中は自分では剃りにくい部分なので、深剃りやカミソリ負けなどの肌トラブルを起こしやすい傾向があるでしょう。特に背中ニキビがある状態で、カミソリで自己処理することは、皮膚や角質の炎症を悪化させてしまう可能性が高いです。また、除毛クリームを使った自己処理方法も、むだ毛を溶かす薬剤を使っているので、肌トラブルを招いてしまう可能性があります。
どうしてもカミソリで背中のむだ毛処理をしたい時は、肌ダメージを最小限にする方法を選ぶようにしましょう。石けんやボディソープなどを使って、肌表面の雑菌をしっかりと洗い流してから自己処理するようにしましょう。雑菌が背中ニキビを悪化させる原因にもなるので、清潔なカミソリを使うことも大切です。剃るタイミングは、入浴後など肌が温まった状態がベストです。毛に含まれているケラチンというタンパク質が温まると柔らかくなる性質を持っているので、剃りやすくなるからです。カミソリを使う時はシェービングクリーム等で肌表面のすべりをよくするように心がけるようにしてください。
背中ニキビを改善するには、原因菌であるマラセチア菌を抗真菌剤とよばれる薬で一掃するのがベストです。放置しておくと毛穴や角質内の炎症が悪化することもあるので、早めに皮膚科などの医療機関を受診するとよいでしょう。ニキビの治療が終わり次第、脱毛を始めるのも良い方法です。
背中ニキビの悪化の原因として、産毛に汗や汚れが溜まってしまうことがあります。また、シャンプーやリンスの洗い残しやボディソープの石けんかすが背中のむだ毛に溜まって炎症を引き起こすことも少なくありません。
背中のむだ毛を脱毛することで、汚れが溜まりにくくなります。そのため、背中ニキビの引き金となる雑菌が繁殖しにくい環境ができあがるのです。なによりカミソリによる自己処理によって肌表面に傷をつけることがなくなるため、皮膚や毛穴の炎症が改善することも多いのです。ただし、何度も背中ニキビを繰り返し、黒みがかった色素沈着を起こしている場合、医師等によく相談してから脱毛するようにしてください。